クラウドファンディングKickstarterにて、初めて、そして唯一、宇宙に行った猫の銅像制作のプロジェクトが成功を収めました。これにより近い将来パリにて初めて宇宙に行った猫の銅像を拝むことができるようになります。
初めて、そして唯一宇宙に行った猫
猫界において初めて、そして唯一宇宙に行った猫がいます。その猫はFélicette(フェリセット)という女の子の猫です。Félicetteは1963年10月18日に、サハラ沙漠にて打ち上げられました。Félicetteを乗せたロケットは地上から約156kmの宇宙空間まで到達し、約5分間無重力を体験した後に、パラシュートで地上に降りてきました(Huffpost)。
猫を打ち上げた理由
Félicetteが宇宙に打ち上げられた理由は、無重力が生体に与える影響を調べるためです。そのため、Félicetteの脳には電極が装着されており、宇宙に行く前後の脳波の変化を観察されたりしました。
Félicette以外にも13匹の猫が搭乗員としての候補として上がっていました。しかし、Félicetteが最も穏やかという理由で搭乗員に選ばれました。体重が最適であったという説もあります(atlasobscura)。
なぜ銅像制作が必要?
Félicetteは数週間に及ぶトレーニングを課せられ、さらに開頭手術により脳に電極を挿入されました。そして、宇宙に打ち上げられた後には、様々な検査を行われた後に安楽死させられ、体の隅々まで調べられました。このようにFélicetteには選択権はなく、人間のために犠牲になりました(残りの13匹にも相当な負担がかかっています)。
世界各国が宇宙を目指し、競争していた時代には、Félicetteのような動物たちが利用されていたということを忘れないためにと、銅像制作のプロジェクトが開始されました(Kickstarter)。また、宇宙に行った犬やサルなどは有名であるものの、Félicetteに関しては、名前すらも間違って記載されていることが多いため、より賞賛されるべきであるという理由もあります。
銅像制作は動物の彫刻で有名なGill Parker氏が行うということです。銅像は約1.5m程度の高さになり、パリのFélicetteの故郷に設置されるようです。
まとめ
人類の宇宙競争に振り回された猫たちがいたことをどれぐらいの人が知っているのでしょうか?少なくとも私は全く知りませんでした。犠牲になった猫たちがいることを忘れないためにも銅像が作製されることはとても良いことだと思います。無事プロジェクトが終了して良かったと思います。
銅像がいつ制作が完了するかは未定であり、プロジェクトを開始したMatthew S. Guyによると、制作完了にはかなり長い期間を要するとしています。彼はKickstarterのロボコップの銅像の例を挙げており、プロジェクトはファンディングが2011年に終了したものの、今現在でも銅像制作が完了していないということを述べています(Kickstarter)。
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