猫や犬を家族として迎え入れる理由には様々なものがあります。そして、その理由はその世代によっても異なります。アメリカやカナダ、インドに拠点を置くコンサルティングファームGaleが発表したレポートによると、若い世代(ミレニアル世代)が猫や犬などのペットを飼う理由の多くに「親になる練習のために飼う」というものが含まれるということがわかってきました。
ミレニアル世代
ミレニアル世代とはアメリカにて1980年代〜2000年初頭に生まれた世代を指します。2017年に米国ペット製品製造者協会が発表したレポートによると、アメリカにおいてこの世代が最もペットを飼っていることがわかっています(AVMA)。また、ミレニアル世代は他の世代と比較するとペット用品を飼うことが多く、動物病院に通う頻度も多いことが知られており、ペットに関して熱狂的な世代ということが言えます(AKC)。
また、最近SunTrust Mortgageが発表したレポートによると、ミレニアル世代の多くは「より良い空間もしくは犬のための庭を手に入れるため」に初めての家を購入するということがわかっています(AKC)。ちなみに、調査に参加したミレニアル世代のうち33%がこの理由を選択しており、「より広い居住空間を手に入れるため」、「資産を作るため」という理由についで第3位にランクインしています。やはり、ミレニアル世代はペットに対する愛着心が強いような気がします。
その反面、結婚が遅いという傾向もあるようです(ScienceDaily)。
ミレニアル世代が猫や犬を飼う理由
今回のレポートでは20~36歳のペットを飼っている方を対象に調査を行っています。その結果、ペットを飼っているミレニアル世代のうち実に44%が「将来、親になるための練習のためにペットを飼った』と答えていることがわかりました(Adweek)。この44%を細かく見ていくと、21%の人が親になるための練習というのがペットを飼った主な理由としており、一方で残りの23%の人は主な理由ではないものの、少ないながらもその理由が当てはまると答えています。
確かに、婚期が遅いと言われるミレニアル世代にとっては、結婚するまでの間にペットを飼うことが子供の世話の練習になるとともに、心の支えになるのかもしれません。ただ、ペットを飼うことが本当に子供を育てることの練習となるのかは不明です。
まとめ
猫や犬を飼う動機として、「親になるための練習」という理由が良いものなのかについても不明です。しかし、子供と同じように家族として迎え入れ、一生涯、猫や犬の福祉を考えながら飼養するというのであれば問題ないのかもしれません。そして、何よりもミレニアル世代がその他の世代よりもペットのケアなどに対して熱心であることは間違いないので、意外としっかりと面倒を見てくれるのかもしれません。
今回のレポートの多くはアメリカを対象にしたものでしたが、日本ではどのような現状になっているのでしょうか?日本のミレニアル世代に調査を行った統計データなどはないようですが、ペットフード協会の調査によると、犬や猫を飼うきっかけとして多かったのが「生活に癒し・安らぎが欲しかったから」、「以前飼っていたペットが亡くなったから」、「家族や夫婦のコミュニケーションに役立つと思ったから」というものでした。もちろん、この調査はミレニアル世代に行ったものではないため、ここから何も推測することはできませんが、日本とアメリカとは少し事情が異なるのかもしれません。
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