愛猫にアイスクリームをあげると、頭キーンが起こり、猫の表情が変わるという動画が人気です。果たして、本当に猫も冷たいものを食べた時に、人間と同じように頭キーンを感じるのでしょうか。
頭キーンはどうやって起こるのか?
頭キーンはどのようにして起こっているのか
そもそも、人間ではどのような機序であの頭痛が起こっているのでしょうか?
冷たいものを勢いよく食べると、喉の後ろに動脈(内頸動脈)が急激に冷やされます。この動脈は脳の動脈に繋がっているため、脳の動脈(前大脳動脈)にも影響を与えます。では、動脈が冷やされるとどうなるかといいますと、動脈は急激に収縮します。この動脈収縮が脳の表面を覆っている髄膜にある痛みを感じる受容体を刺激するために、頭痛が起こるとされています。
Wake Forest Baptist Medical Center, 神経科学者 Dwayne Godwin, Ph.D.
ちなみに、色々なサイトで三叉神経痛(蝶形口蓋神経節神経痛)により起こると書かれているのを見ますが、あれはただの口の中での痛みであり、頭痛ではありません。
猫にとってはいい迷惑
頭キーンは虐待行為と同じ
では、これらの人間で起こっていることが、猫でも起こっているのでしょうか?猫の感情を読み取ることは犬よりもたいへん困難であるため、不可能です。ただし、上記で説明した動脈や髄膜、神経などは猫にも存在しており、かつ神経科学的にも人と猫で構造物が類似していることから、おそらく同じような不快感を感じていることは間違いないです。そのため、猫の表情が変わるような冷たいものをあげることは、一種の虐待に近い行為になると言えます。
他の可能性と大前提
歯周病による知覚過敏
他に、歯周病などによる、知覚過敏により不快感を感じている可能性もあります。
また、大前提として猫にアイスクリームなどの高カロリーで脂質が多いものをあげるのは肥満や膵炎になる可能性があるため避けるべきです。
まとめ
- 猫に冷たいものをあげると頭痛を起こすことが予測される
- 愛猫に不快感を与えないためにも(虐待にならないためにも)、頭痛を起こすような冷たいものを与えるべきではない
- 歯周病などの他の疾患により不快感を感じていることもある
- 人間が食べるものを猫にあげてはならない
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