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【研究】猫の皮膚には意外にもたくさんの細菌がいる

2017年6月14日

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猫の皮膚にはどのような種類の細菌が存在しており、その細菌の種類は体の場所で同じなのでしょうか?また、健常の猫と皮膚アレルギーを持つ猫で細菌の種類は異なるのでしょうか?2017年6月2日にPLoS Oneにて発表された最新の研究がそんな疑問に答えてくれます。

 

 

目次

  • 1 猫の皮膚にいる細菌を解析
  • 2 健常の猫の皮膚細菌叢
  • 3 アレルギーの猫の皮膚細菌叢
  • 4 健常の猫とアレルギーの猫の違い
  • 5 まとめ

猫の皮膚にいる細菌を解析

研究では2歳〜17歳の11匹の健常な猫の12ヶ所の部位から細菌のサンプルを綿棒を用いて取得しています。一方、10匹の皮膚アレルギーを持つ猫(5〜11歳)では6ヶ所の部位から細菌のサンプルを取得しています。なお、各群において猫種や生活スタイル(飼い方や一緒に住む動物の有無など)は揃えられていません。

 

それぞれの群における細菌の取得場所は以下のとおりです。

 

  • 健常の猫:脇の下、結膜、顎の下、鼻、耳道、鼠径部、指の間、腰の部分、鼻の穴、口の中、耳介、生殖器(包皮/外陰部)
  • アレルギーの猫:脇の下、耳道、鼠径部、指の間、腰の部分、鼻の穴

 

細菌のサンプルを取得した後、DNA解析(16S RNA部分)を行い、猫の皮膚にどのような細菌がいるのかを調べています。いわゆる、皮膚細菌叢と言われるものを調べているということになります。

 

健常の猫の皮膚細菌叢

健常の猫では各体部位に存在している細菌の種類の豊富さが異なるということがわかりました。健常の猫では耳介において最も細菌の種類が多く、耳道や生殖器、鼻の穴、脇の下などにおいては細菌の種類が少ないという結果になりました。そして、毛の生えている部分において細菌の種類が豊富であり、粘膜が存在しているような部分(生殖器、鼻の穴、脇の下など)では細菌の種類が乏しいということがわかりました。

 

さらに、健常の猫においては猫の体部位による違いが皮膚細菌叢の違いに大きく影響を与えるということもわかりました。

 

健常の猫に多かった細菌の門は多い順にプロテオバクテリア門 Proteobacteria(46.4%)、バクテロイデス門 Bacteroidetes(20.7%)、フィルミクテス門 Firmicutes (17.7%)、放線菌門 Actinobacteria (8.6%)、フソバクテリウム門 Fusobacteria (4.1%)という結果でした。

 

アレルギーの猫の皮膚細菌叢

アレルギーの猫では、細菌の種類の豊富さが個体ごとに異なるということがわかりました。さらに、アレルギーの猫は、体部位の違いではなく、個体差が皮膚細菌叢の違いに大きく影響を与えているということがわかりました。

 

アレルギーの猫に多かった細菌の門は多い順にプロテオバクテリア門 Proteobacteria (49.0%) 、フィルミクテス門 Firmicutes (21.5%)、放線菌門 Actinobacteria (13.7%)、バクテロイデス門 Bacteroidetes (11.2%)、フソバクテリウム門 Fusobacteria (3.0%)という結果でした。

 

健常の猫とアレルギーの猫の違い

では、健常の猫とアレルギーの猫では皮膚細菌叢にどのような違いがあったのでしょうか?

 

健常の猫の方に多かった細菌

オキサロバクター科(Oxalobacteraceae)、アリシクロバチルス科(Alicyclobacillaceae)、スフィンゴバクテリウム科(Sphingobacteriaceae)、Chitinophaga科(Chitinophagaceae)、ポルフィロモナス科(Porphyromonadaceae)

 

アレルギーの猫の方に多かった細菌

ブラディリゾビウム科(Bradyrhizobiaceae)、プレボテーラ科(Prevotellaceae)、ビブリオ科(Vibrionaceae)、ハロモナス科(Halomonadaceae)、ブドウ球菌(Staphylococcus)

 

まとめ

健常の猫においては一様の皮膚細菌叢が観察されるものの、体の場所によって皮膚細菌叢がかなり異なるということがわかりました。一方で、アレルギーの猫においては体の場所により皮膚細菌叢が異なるというよりも、個体ごとに皮膚細菌叢が異なるということがわかりました。

 

さらに、健常の猫とアレルギーの猫では皮膚に存在する細菌のファミリー(科)が異なるということもわかりました。特にアレルギーの猫では、アトピー性皮膚炎の犬や人間において増加するという報告がある「ブドウ球菌」が多くなっていました。

 

この研究では対象となった健常の猫やアレルギーの猫の特性を一致させておらず、さらにはアレルギーの猫の中でもその特性が異なります。また、研究デザインや技術的な側面からも限界があるため、あまり強い結論を述べることのできる研究ではありません。しかし、猫の皮膚には思っていた以上に様々な細菌が存在しており、その細菌が体の場所でも異なるということは分かったのではないでしょうか?

 

研究の詳細が気になる方は原著論文を参照ください(無料です)。

 

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原著論文

Caitlin E. Older, Alison Diesel, Adam P. Patterson, Courtney Meason-Smith, Timothy J. Johnson, Joanne Mansell, Jan S. Suchodolski, Aline Rodrigues Hoffmann. The feline skin microbiota: The bacteria inhabiting the skin of healthy and allergic cats. PLoS One (2017). https://doi.org/10.1371/journal.pone.0178555

 

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