保護施設から猫や犬を引き取る際には費用がかかることが当たり前になってきました。そんな中、アメリカ・オレゴン州では猫や犬などを引き取った人はある一定の額の減税を受けられるようにしようとする新たな州条例が議論されています。
引き取りの費用
保護施設から引き取る際に発生する費用の有無については賛否両論があると思います。引き取る際に費用が発生することで保護施設の運営費やワクチン接種代の費用に充てられたり、もしくは猫や犬を引き取ることに対する責任感を養うなどの良い面もあります。
しかし、一方で高額すぎる引き取り量の場合には猫や犬の引き取り数を減少させてしまうという面もあります。
オレゴン州の試み
オレゴン州では保護施設からの猫や犬の引き取り数を増加させるために、上院法案 Senate Bill 326が立案されています。この法案では、オレゴン州において保護施設から猫や犬を引き取ると100ドル(約1万1000円)を税額控除されるというものです。
もし、この法案が可決されると保護施設などから猫を引き取る際にかかる費用から後々100ドル分減税されるようになるため、猫の引き取り手が増えることが考えられます。
財政面の負担
しかし、問題もあります。オレゴン州の財政は苦しいため、どこからその財源を捻出するかが問題になっているようです。ある記事ではオレゴン州の財政が苦しくなるとそのしわ寄せが子供達に降りかかるとしています。具体的には、学校の先生の数を減らしたり、学校の登校日を減らすなどです。そのため、一部の人たちからは疑問の声も上がっているようです。
まとめ
保護施設から猫や犬を引き取ることで、税額控除が行われ、猫や犬の引き取り者数が増えることは望ましいことだとは思います。しかし、本当に引き取り者数が増加するのかは定かではありませんし、オレゴン州の財政を考えると厳しいのかもしれません。ただ、子供の学校の件と保護施設の件を一緒に考え、天秤にかけて考えるというのは良くないように感じます。
個人的には猫や犬を引き取る際に適度な費用が発生しても問題ないとは思います。そうすることで猫を飼うことに責任感を芽生えさせるとともに、猫を飼うにはお金がかかりその負担が大きいという認識を持ってもらえるからです。
日本においては、行政がこういった減税処置を打ち出すよりも、まずは保護施設への直接的な財政支援を行うことが重要な気もします。
皆様は保護施設からの引き取りにかかる費用についてどう思われますか?
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参照サイト
Oregon bill would give $100 tax credit for pet adoption
Oregon Considers Bill To Give Tax Credit For Pet Adoptions
Oregon Legislative Information System
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