最近の日本での猫ブームは目を見張るものがあり、ペット業界も賑わいを見せています。また、日本では未だにペットショップでの生体販売が行われていますが、その一方でシェルターなどに保護されている猫の数は増える一方です。その結果、不要に猫ちゃんたちの生命が奪われるということが起きています。
このような猫を取り巻く環境は、猫がペットとして飼われている国で共通して見られるものであり、大きな問題であると言えます。人間の都合により殺処分されてしまうというのは何とも悲しいことで、猫を愛する人たちには心が痛いことだと思います。
Million Cat Challenge
そんな、殺処分される猫たちを救おう活動している団体が、Million Cat Challengeです。Maddie’s Fund、UC Davis Koret Shelter Medicine Program、Maddie’s Shelter Medicine Program at the University of Florida、そしてご存知 ASPCAも協賛している団体です。
Million Cat Challenge は、5年間で北アメリカのシェルターに保護されている100万匹の猫を救うことを目的に活動しています。その目標の達成のために5つの基本理念を挙げており、この活動に賛同するシェルターはこの理念をもとに、安楽死の削減などに努めています。Million Cat Challengeの公式ホームページに記載されている5つの基本理念は次の通りです。詳しく知りたい方は公式ホームページで確認してください。
5つの基本理念
豊富な選択肢
猫が幸せに暮らせるように、いろんな選択肢を探してあげること(新しい飼い主を探す、地域の施設に面倒をみてもらうなど)。
資金の確保
引き取る猫たち全てをしっかりケアできる、人件費や医療費など確保すること。
ケアの充実
猫の動物福祉における5つの自由を保障できる数を引き取ること(シェルター内での生活の充実)。
引き取りに関わる壁を少なく
シェルターから猫を引き取る時に生じる費用や手続きをできるだけ少なくすること(里親の数を増やす)。
自然に返す
不妊手術やワクチン接種などを施し、元の暮らしていた場所に戻す(不要に数が増えないようにする)
活動の成果がすでに
Million Cat Challenge は2014年から活動を始めて、すでに75万匹以上のシェルターにいた猫の生命を救っています。そして、目標の100万匹を達成するために、この理念に賛同し彼らの活動に参加してくれるシェルターを募っています。
活動の周知と地域との連携
Milion Car Challenge はシェルターベースで活動をしていますが、この活動を一般の人に知ってもらうことが特に重要です。
なぜなら、多くのシェルターは、地元の人の協力や寄付などをもとに成り立っているため、一般の人にその活動の存在を知ってもらうことこそが生命線なのです。その地域の猫ちゃんの問題に取り組むには、地域の人たちの理解や協力が必要不可欠なのは全世界共通なんです。
まとめ
日本でも様々な保護猫活動が行われていると思いますが、まだまだ一般的に認知されていないが現状だと思います。こうした活動を通して、今の日本の猫を取り巻く環境を理解することで、ペット関連事業に関する疑問や問題点なども見えてくることでしょう。まずは、「知ってもらう」ということが重要ですね。
参照サイト
About the Million Cat Challenge
Let’s Make 1 Million a Modest Ambition
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