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野生のネコ科動物の前頭葉は発達しているのか?

2017年7月28日

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野生のネコ科動物の脳は必ずしも、同じ哺乳類である人や霊長類などと同じ発達の過程を歩んできたわけではありません。そして最近、野生のネコ科動物の前頭葉の発達について新しい研究結果が報告されています。

 

 

目次

  • 1 社会性と前頭葉
  • 2 野生のネコ科動物でも同じなのか?
  • 3 必ずしも「発達した前頭葉(脳)=社会性が高い」ではない
  • 4 まとめ

社会性と前頭葉

まず間違いなく、人やサルなどの霊長類は特に大きな脳を有していると言えます。そして、それは前頭葉の発達と関連していると考えらえれており、その前頭葉は霊長類などの社会性にも関連しているされています。

 

もちろん霊長類だけでなく、その他の動物にも社会性が存在しており、ネコ科動物も例外ではありません。例えば、オスチーターやメスライオンはしっかりとした社会性を有しており、集団で暮らしています。

 

では、それらの社会性を有すると考えられるネコ科動物においても前頭葉が発達しているのでしょうか?

 

野生のネコ科動物でも同じなのか?

これらの疑問に関して探索を行ったある研究があります。この研究ではネコ科動物13種を代表する75の野生のネコの頭蓋骨をCTなどを用いて精密に調べました。このうち11種は単独行動を行う種で、残りの2種(ライオンとチーター)は集団行動を行う種になります。そして専用のソフトウェアを用いて脳の質量を算出しました。

 

必ずしも「発達した前頭葉(脳)=社会性が高い」ではない

解析の結果、野生のネコ科動物において、社会的行動を行う種とそうでない種において全体の脳の大きさに変わりはありませんでした。一方で前頭葉に関しては以下のような特徴も認められました。

 

メスライオン

最も前頭葉が大きく発達していたのはライオン、それもメスライオンでした。メスライオンは協力して敵から子供を守ったり、獲物を狩ったりとかなり集団で息をあわせて生活・行動をすることが求められることを考えると、納得の結果と言えるのではないでしょうか?

一方で、オスのライオンはそれほど前頭葉は発達しておらず、これはやはり生活の中で社会的な行動が求められる頻度が少ないことが関与していると考えられます。これは、他の種においても同様の傾向が見られ、オスの方が前頭葉が小さいという結果が得られました。

 

社会的な行動をとるチーター

このように社会的な行動と前頭葉の発達が密接に関連していることが窺われる中で、集団で行動するチーターは野生のネコ科の中で最も前頭葉が小さく、脳の質量自体も少ないということが分かりました。これはチーターの足の速さに順応した結果と考えられています。脳はなかなかの重さを占めるため、確かに軽い方がスピードを発揮するのには有利になります。

 

チーターの前頭葉におけるパラドックスに関しては詳しくはわかりませんが、同じ「社会性」を持つと言ってもライオンとはまた質が異なるのかもしれませんし、その他の脳部位が代償したり補助したりしている可能性も考えれます。

 

単独行動をするヒョウ

一方で単独行動を行うヒョウの前頭葉は比較的大きいということも分かりました。これに関しては、ヒョウの前頭葉は社会的な側面よりも柔軟性や適応力に関係していると推測されます。つまり、一人で賢く生きていく上で前頭葉が発達したとも言い変えられます。

 

まとめ

野生のネコ科動物においては必ずしも社会性と前頭葉の発達が相関しているわけではなく、例外もあるようです。この辺については社会性の質が異なるということもあるのかもしれませんし、その他の動物とは異なる進化を経てきた結果なのかもしれません。このあたりを解明するにはさらなる研究が望まれます。

 

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参照論文

Sharleen T. Sakai, Bradley M. Arsznov, Ani E. Hristova, Elise J. Yoon, Barbara L. Lundrigan. Big Cat Coalitions: A Comparative Analysis of Regional Brain Volumes in Felidae. Frontiers in Neuroanatomy, 2016; 10 DOI: 10.3389/fnana.2016.00099

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