2016年度にアメリカのシェルターに預けられた猫や犬の数を調査した結果が、2017年3月16日にASPCA(アメリカ動物虐待防止協会)より発表されました。
この記事でわかること
- 2016年度にシェルターに預けられた猫の数は5年前より減少した
- 2016年度に殺処分された猫の数も5年前より減少した
- 2016年度に譲渡された猫の数は5年前より増加した
シェルターに預けられる猫の数
2016年度にシェルターに預けられた猫の数は約320万匹でした。これは5年前の2011年と比較して、約20万匹減少していることになります。
ちなみに犬の方は2016年に約330万匹預けられ、5年前と比較すると、約60万匹減少したことになるそうです。ということは猫の方があまり減少しなかったということですね。
殺処分された猫の数
続いて、安楽死させられた猫の数です。2016年に殺処分された猫の数は約86万匹であり、2011年の約140万匹と比較して結構減少しています。
犬の方では、2016年において約67万匹であり、2011年の約120万匹から減少しています。
譲渡された猫の数
当然ながら、譲渡された猫の数も増加しています。2016年に譲渡された猫の数は約160万匹であり、5年前より30万匹増加しています。
犬の方でも、その数は5年前よりも約20万匹増加しており、2016年は猫と同じく約160万匹でした。
なぜ?
では、なぜシェルターに預けられる猫や処分される猫の数が減少し、譲渡数が増加したのでしょうか? ASPCAによると、以下の要素が功を奏したと分析しています。
- シェルタースタッフと譲渡希望者の密なコミュニケーション
- シェルターにおけるシステムと動物福祉の改善
- 譲渡時に発生する費用の免除
- 不妊手術の必要性の周知
- 不妊手術費用の軽減
- Return to Field 活動(シェルターが中心となって行うTNR活動のこと)
まとめ
ASPCAが毎年行っている調査によると、アメリカにおいてシェルターに預けられる猫の数と処分される猫の数は5年前と比較して減少しているようです。一方、譲渡数は増加しているとのことです。
良い傾向だとは思いますが、まだまだシェルターに預けられる猫がたくさんいることや処分される猫がいることを忘れてはいけません。また、ASPCAが懸念しているように、シェルターに預けられない猫や犬もおり、そういった猫や犬はこの調査に反映されていません。
当然、ASPCAも処分される猫の数がゼロになり、またシェルターに預けられる猫の数が減少することを望んでおり、その目標に向けて少しずつ前進しているように思えます。日本もアメリカのシェルターなどの取り組みを参考にし、殺処分や保護施設に預けられる猫の数をゼロにしなければなりません。
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参照サイト
Million Cat Challenge ー Return to Field
ASPCA reveals historic data for shelter pets: Adoptions are up, euthanasia is down
Research Update: New National Estimates Are In!
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