世界的に有名な非営利団体である英国王立動物虐待防止協会RSPCAは、イギリスにおいて、2017年上半期だけで470件以上のエアガンが関与した動物虐待に関する事例を受けたと報告しています。
猫がエアガン被害に
非常に悲しいことに、毎年何百という数の動物がエアガンの被害にあったという報告がRSPCAにされているようです。2012年1月〜2017年6月までに、4828件のエアガンに関連した事件がRSPCAに報告されており、そのうち2003件は野鳥、1814件は猫、345件は犬というような内訳になっています。これを見てわかるように、哺乳類の動物の中で最も標的にされているのが「猫」なのです。
標的にされた猫の多くは死に至るか、従来の生活が行えないような深刻なケガを負ってしまいます。また多くの場合、X線検査をしてエアガンの弾が体内に確認できるまでは、猫に何が起こったのか分からないことが多いようです。何の罪もない動物に対してこのようなことをするのは、本当に許せません。
エアガンの規制へ
こういった状況を危惧して、RSPCAはエアガンの所有に関して、規制をもっと強化するべきだと主張しています。具体的には、エアガンの購入の際に、安全に関する教育や訓練を事前に受けることを義務付けることなどを提案しています。北アイルランドやスコットランドでは既に実現されていますが、RSPCAはCar Protectionとともに、イギリス本土でもエアガンの購入や使用に関してライセンスを義務付けるようにすることを推し進めています。
RSPCAによると今年2017年は、上半期(1〜6月)時点で既に471件もの報告がされており、その数は下半期にさらに増加し、過去最高になるのではと予測されています。というのも、例年7〜8月は日が長くなり、人が外を出歩く時間も必然的に長くなることから、エアガンに関する事件も多くなる時期であり、これからぐっと件数が増えると言えるわけです。
まとめ
RSPCAの報告はイギリス国内のものですので、日本でエアガンに起因した動物虐待の事例がどの程度起きているのは分かりません。日本ではエアガンの威力(弾速など)などはメーカーが自主規制を行い一応の安全性を確保しているようですが、使用者側の教育はまだまだ不十分だと思います。
誤った使い方をすればいくらメーカーが配慮したとしても、動物に危害を加えることができるでしょう。日本国内でも、1度考えなければならないことだと思います。
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参照サイト
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