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現在の場所:ホーム / ニュース / 【ニュース】AAFPが爪切除術に反対する声明を発表 2017年度版

【ニュース】AAFPが爪切除術に反対する声明を発表 2017年度版

2017年9月9日

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アメリカ猫獣医師協会AAFPは爪切除術に反対する声明の2017年度版を発表しました。AAFPは2015年と2007年にも同様の声明を発表しており、今回発表された2017年度版は2015年度版のものを引き継いでおり、文章についても大きな変更はありません。

 

目次

  • 1 爪切除術に反対
  • 2 猫の爪とぎに向き合う
  • 3 まとめ

爪切除術に反対

アメリカ猫獣医師協会(American Association of Feline Practioners;AAFP)は爪切除術に強く反対する姿勢を取っています。もちろん、末節骨の部分に悪性腫瘍や壊死、重度の血管損傷、感染症、骨異形成などが起こった際に医療目的として爪切除術を行うことについては否定していません。AAFPは爪切除術を行う際には次のようなことを知っておくことが重要であるとしています。

 

爪とぎの意味

爪切除術を選択する飼い主の多くは猫の爪により、人間や家具などが傷つけられることを防ぐために、爪切除術を行うことが多いです。しかし、猫にとっては爪はとても重要であり、それを切除することは猫の福祉を損なうことになるということを知っておく必要があります。猫は爪を狩猟時や登る時、身を守る時、ストレッチをする時に必要であり、爪を最高の状態に維持するには爪とぎが必須です。また、猫は爪とぎを行うことにより、手指の間から分泌されるフェロモンを堆積させ、縄張りの安心感を得ることができます。もし、爪が切除されてしまうとそのような行動が行えない危険性があり、猫は正常な行動を表出することができなくなります。

 

飼い主やその家族が免疫系が弱くなる病気にかかっている際には、人獣共通感染症の予防という理由から爪切除術を選択する場合があります。しかし、人獣共通感染症の予防はその他の衛生管理を行う事で十分に効果を得ることができます。アメリカ疾病管理予防センターCDCでは、HIV患者に対して、猫に引っかかれるような激しい遊びを避けるようにという助言をしているのみであり、爪切除術を推奨しているわけではありません。そのため、AAFPでは相当な理由がない限りは飼い主の病気による爪切除術の適用は避けるべきであるとしています。

 

爪切除術による負担

爪切除術は猫の爪が生えてくる末節骨を切断する術式であり、猫に相当な負担が加わるということを知っておくことも重要です。適切な手術や術後の管理が行われない場合には痛みや出血、腫脹、感染症、神経損傷などが起こることがあります。そして、慢性的には歩行異常や爪の再成長、問題行動などが観察されることがあります。また、猫が4本の足で立っている際に、足根骨を床につける、パルミグレイド・スタンス Palmigrade Stanceの姿勢が見られることもあります(つま先を床につけるのではなく、足関節の部分までをベッタリと床につけると思ってください)。

 

末節骨を切断しない方法として、深指屈筋腱を切除する方法があります。深指屈筋は猫が爪を出す時に必要な筋肉であり、この筋肉の腱を切断することで、爪が出ない状態にしてしまうという術式です。この術式は末節骨を切断しないために、猫にかかる負担が軽度で済むと考えられています。当然、この方法では爪が切除されていないので、術後にも爪が伸びてきます。しかし、猫はその爪をケアすることができないため、飼い主が今まで以上に猫の爪のケアを行わなければなりません。そして、猫の中には慢性的な不快感を抱くことがあるため、AAFPは深指屈筋腱の切断についても反対しています。

 

猫の爪とぎに向き合う

AAFPでは爪切除術を選択する飼い主の数を減らすために、以下のような猫の爪とぎの対策についても述べています。

 

  • 個々の猫が好む爪とぎの素材や形を選択すること
  • 猫の寝床の近くに置くこと
  • 好ましくない場所に爪とぎをされた場合には、その場所に両面テープ、目の粗い織物、アルミホイル、プラスチック製のものなどをつけることで一時的に対応すること(絶対に怒ったり、叱ったり、罰を与えてはいけません)
  • キャットニップやマタタビ、おやつ、おもちゃなどを使用して正しい場所での爪とぎを学習させること
  • 定期的に爪切りを行うこと(無理やりではなく、正の強化を行うこと)
  • ネイルキャップを使用すること(定期的な交換が必要。こちらの記事も参照してください。)
  • フェリスクラッチなどの人工フェロモンを使用することで、適した場所への爪とぎを定着させること(ヨーロッパのみの販売。フェリスクラッチについはこちらの記事を参照してください。)
  • 環境エンリッチメントを行い、恐怖や不安、ストレスによる爪とぎ、注意をひくための爪とぎを防ぐこと

 

まとめ

AAFPが爪切除術に反対する声明 2017年度版を発表しました。その中で、AAFPは爪切除術に強く反対する姿勢を改めて示しており、獣医師や動物看護師などに爪切除術を選択する飼い主に伝えるべき内容について述べています。AAFPでは2015年よりかなり強い表現で爪切除術に反対する姿勢を示しており、そのことを考えると爪切除術を提供している動物病院は、完全に時代に遅れであり、最新の猫に関する知識や技術を学習していないように思います。そんな動物病院で愛猫を診てもらいたくはありませんよね。

 

なお、獣医師や動物看護師の方は、原文とAAFPが飼い主を教育するために作成した資料を全て参照するようにしてください。教育のための資料を入手するにはAAFPの会員でなくとも、メールアドレスがあれば入手できます。原文はこちらです。教育用の資料を手に入れたい方はこちらです。

 

参照サイト

AAFPーDeclawing Position Statement

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