猫の暮らし
猫にとって、① 狩る、② 食べる、③ グルーミングする、④ 寝る、⑤ 交尾をするといった行動が生活の全てです。それらの行動が不自由なく行えれば、彼らの生活の質;QOL は高いままです。ただし、去勢や避妊手術をしている多くの飼い猫にとっては、交尾は無関係です。そのため、重要なのは最初の4つの行動になってきます。
では、4つの行動を実現するために、必要なこととは何でしょうか? ズバリ縄張りです。
猫の縄張り
食料豊富な縄張りがあると、必然的に4つの行動が連鎖的に起こってきます。逆に、十分な縄張りが獲得できていないと、4つの行動が起こりにくくなり、その猫のQOLは低くなります。
まとめると、猫にとって最重要なことは食料が豊富な自身の居場所を確保することなのです。そして、その居場所の見つけ方によって、猫の性格がわかってきます。
楽天的な性格の猫
とてつもなく自信があるために、所有している縄張りが他の者(猫、犬、人間を含む)に奪われる心配を全くしていないタイプの猫です。
自信家?
このタイプの猫は、飼い主や家族(ペットを含む)に対して、社交的であり、自ら尻尾を立てながら、体の一部を他の者へ擦り付けてきます。また、部屋の中央を悠々と尻尾を立てながら(尻尾の先が折れ曲がっている場合を除く)、歩いていることが多く、とにかく自信があります。
みんなウェルカム
実は、自信家の猫でなくとも、Boldness 大胆さ(もしくは寛容さ)の度合いが高い場合にはこのタイプになります。なぜなら、それらの気質により、他の者との関係性がうまくいっており、相手に対してある程度の安心感、信頼感を持っているからです。そうなると、「あいつは別に縄張りを奪うようなやつでもないし、心配しなくてもいいや。むしろ、ウェルカム。」といった具合になるのです。
ギャングのような性格の猫
このタイプの猫は縄張りを奪われるという心配を常にしています。その理由は様々ですが、多くの場合は他の者(猫、犬、人間など)との関係性がうまくいっておらず、相手のことを信用していないのです。このような気質は遺伝的な要因と環境的な要因から成り立っているため、飼い主が探偵となり、その原因を突き止めなければなりません。
自分の縄張り
このタイプの猫の多くは、その猫にとって重要な意味を持つ部屋の出入り口付近などにスプレー行動などを行い、マーキングすることが多いです。また、縄張りに近づく相手がいるようであれば、威嚇の姿勢をとります。
一歩も入らせないぞ!
つまり、所有する縄張りの維持に関して、自信がないために、スプレー行動や威嚇を行うことで「ここは私の縄張りやで、どっかいかんかい!」と虚勢を張っているわけです。これは、ギャングが自身のテリトリーにスプレーでグラフィティーを描く行為と同じです。
引きこもりな性格の猫
最もQOLが低いのがこのタイプの猫になります。このタイプの猫はもう戦線離脱をしてしまっており、縄張りを広げることなどは全く考えていません。「縄張り? そんなの知りませんので、放っておいてください。」という感じです。この原因についても様々な要因が考えられますが、何かに恐怖を感じていたり、虐げられていたり、全くもって自信がなかったりすることで起こってきます。
ひっそり
もちろん、このタイプの猫は小さな縄張りしかもっておらず、暗くて狭い場所でじっとしていることが多いです。これは、暗くて狭い場所なら、安心できるし、あまり気づかれることもないからです。
トイレが安心
そして、もっとも最悪なのはトイレの中で長時間寝ている場合です。そういう猫にとってはトイレだけが自分の匂いが付いており、最も安心できる場所になっているのです。
また、多くの猫が、自分の気配を消し、構われないように、部屋の中央ではなく隅っこの方を移動する傾向があります。
まとめ
さて、皆さんの愛猫はどのタイプだったでしょうか? やはり全ての猫が楽天的タイプの堂々とした態度でいることが望ましいです。
そのため、もし愛猫がギャングタイプや引きこもりタイプである場合には、その原因を突き止めて、対策を行うことで、楽天的タイプの猫を目指していきましょう。
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