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猫の交通事故のリスクファクター

2017年10月12日

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猫の交通事故のリスクファクター

イギリスの猫1264匹を対象に行われた「猫の交通事故」に関する研究は、交通事故を引き起こしやすい要因について明らかにしています。この記事では2017年にVeterinary Record誌にて発表された研究について紹介していきます。

 

目次

  • 1 3.9%の猫が交通事故に遭遇
  • 2 交通事故に遭遇する時期と重症度
  • 3 交通事故に関わる要因
  • 4 まとめ

3.9%の猫が交通事故に遭遇

研究は、生後8週齢〜16週齢の猫を飼育する飼い主に対して質問紙に回答してもらう方法で行われました。質問紙の回答は、さらに生後6ヶ月と生後12ヶ月の時点でも行われ、12月齢までにおける交通事故の有無を調べていきました。もし、猫が交通事故で亡くなってしまった場合にはさらに追加の質問紙に回答してもらい、その詳細について記録していきました。もちろん、完全室内飼いの猫などは対象となっておらず、屋外にアクセスできる猫のみが対象となっています。

 

合計1264匹の猫が対象となり、そのうち3.9%(49匹)の猫が交通事故に遭遇したという結果になりました。少ないと思うかもしれませんが、実は12月齢に達するまでに実に64匹の猫が交通事故に遭ったり、失踪したりしており、この研究では除外されています。そして、何よりも12月齢までの結果であるため、かなり過小評価されていることは間違いないと思われます。

 

交通事故に遭遇した猫のうち85%以上の猫は生後6ヶ月〜12ヶ月であることもわかりました。先行研究においても7月齢~2歳までが最もリスクが高いことが報告されており、その結果と類似しています。

 

交通事故に遭遇する時期と重症度

交通事故にあった猫のうち28匹においては、飼い主が事故に遭遇した時間帯(日の明るさ)を明確に報告することができました。その結果46.4%(13匹)の猫は日が昇っている明るいうちに遭遇し、残りの53.6%(15匹)の猫は日が沈んだ頃に遭遇したという結果になりました。

 

交通事故に遭遇した猫のうち、飼い主がしっかりとその重症度を報告できたのは47匹の猫についてでした。そのうち、74.5%の猫は命に関わる外傷であり、17.0%が獣医師の治療が必要となる外傷でした。残りの8.5%は獣医師の治療を必要としない軽い外傷でした。

 

交通事故に関わる要因

統計学的解析を行い、交通事故に関わるリスクファクターの探索を行っていきました。その結果、次のようなことがわかりました。

 

  • 田舎に住む猫は、都会や郊外などに住む猫よりも2.66倍も交通事故に遭遇しやすい
  • 長い直線的な道路に面した家に住む猫は、そうでない猫と比較して2.84倍も交通事故に遭遇しやすい
  • 道路の側で狩猟を行う猫は、そうでない猫と比較して3.3倍も交通事故に遭遇しやすい
  • 制限時速が64km以上の道路に面した家に住む猫では、制限時速48km以下の道路に面した家に住む猫よりも4.79倍交通事故に遭遇しやすい
  • 街灯が側にある家に住む猫は、街灯がない家に住む猫よりも2.32倍交通事故に遭遇しやすい

 

端的にまとめると、「田舎に暮らす猫」や「直線的な道路に面した家に暮らす猫」、「道路の側で狩猟を行う猫」、「制限速度が速い道路の近くに暮らす猫」、「街灯が近くにない家に暮らす猫」は交通事故に遭遇しやすいということになります。

 

車の速度と狩りに集中

上記の結果を考察してみると、どうやら車の速度が大きく関わっている可能性があります。つまり、田舎や直線的な道路、制限速度が早い道路などにおいてはドライバーがどうしても速度を出しすぎるために、急に止まれず猫が交通事故に遭いやすいのではないかということです。

 

一方で、道路の側で狩猟を行う猫では、車と遭遇する頻度が高く、そして狩りに集中してしまうことから交通事故に遭遇しやすくなるのかもしれません。

 

まとめ

8~16週齢より12月齢になるまで、対象の猫を追跡した結果、猫の交通事故のリスクファクターが示唆されました。今回の研究では猫の性別や被毛の色、去勢・避妊手術の有無、屋外にアクセスできる時間の長さなどが交通事故に関連することは少ないということが示されており、今まで信じられてきたものが異なる可能性が出てきました。例えば、オス猫の方が行動圏が広いため交通事故に遭いやすいや、黒猫の方が交通事故に遭いやすい、24時間屋外に自由にアクセスできる猫の方が交通事故に遭いやすいなどです。

 

しかし、今回の研究はあくまでも12月齢までの交通事故にしか調べておらず、追跡期間を延ばすことにより結果が異なってくる可能性はあります。さらに、黒猫については他の被毛の猫と比較してサンプル数が少ないこともあり、あまり強固な解析ができるとは言い難いため、今後さらに検討していく必要があります。

 

日本でもこれぐらい大規模な研究が行われると、日本ならではのリスクファクターが見えてくるのかもしれませんね。とはいえ、日本ではイギリスほど屋外にアクセスできる飼い猫が多くないので、かなり難しい研究になりそうです。ちなみに、イギリスでは約90%の飼い猫が屋外にアクセスするできるような環境にいるそうです。

 

原著論文

Wilson, J., Gruffydd-Jones, T., & Murray, J. (2017). Risk factors for road traffic accidents in cats up to age 12 months that were registered between 2010 and 2013 with the UK pet cat cohort (‘Bristol Cats’). Veterinary Record, 180(8), [195]. DOI: 10.1136/vr.103859

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