これまでの記事では、猫に危険な植物やそれに関わる中毒症状などを紹介してきました。これらの記事を読んでくださった方は、花や植物は「危険・安全」と分類されるくらいですから、猫にとってはそんなに良いものではないのだろうと思っていらっしゃる方が多いと思います。
実は、猫に害がないばかりか、あなたの可愛い猫ちゃんをHappyにしてくれる花や植物もちゃんとあるんですよ!!今日はそんな花・植物を紹介したいと思います。
1. オーチャードグラス(キャットグラス)
特徴
キャット・グラスはオーチャードグラスとしても広く知られています。猫を非常に惹きつけ、むしゃむしゃ食べることも良くあります。消化を助ける働きをしてくれるので、食べても全く問題ないですよ。猫はキャットグラスが好きですが、その他の犬や豚、うさぎなども好きで健康に良いとされています。
育て方
浅いトレイに種をまいて、日当たりの良い窓台や蛍光灯の下におきましょう。気軽に育てることができますよ。7cmくらいになったら、食べごろです!笑 猫ちゃんが自由に食べることができるような場所に置いておくと良いでしょう!小麦や大麦、ライ麦の種も育てればキャット・グラスになります。
2. キャトニップ(イヌハッカ)
特徴
キャットニップは猫が最も好きな植物であります。その証拠に80%もの猫がキャットニップの葉や茎で見られるネペタラクトンに好意的な反応を示すのです。敏感な猫は、性的行動に似た状態が最高で15分程度続くといいます。性的行動に似た状態が惹起された後の1時間はキャットニップへの興味は消失します。
猫集め??
近所に野良猫などが多い場合、キャットニップを庭に植えていると、野良猫たちがおもしろいように引き寄せられてきます。その結果、綺麗に植えたキャットニップも猫ちゃんたちのおかげで、ぺしゃんこになってしまうことがあります。やっぱり猫はキャットニッップが究極に好きなんですね。近所に猫が多い場合は、家の中で楽しむ方が良いかもしれませんね。
育て方
他のミントと同様にキャットニップの茎は乾燥しやすく、湿度の低い冷暗所で保管すれば、その効能は十分に保つことができます。丈夫な多年草で、時々古い花を切ってあげる手入れをしてあげれば、夏の間じゅう花を咲かせてくれます!キャットニップは花粉を運ぶ虫やその他の有益な昆虫を引きよせてくれるので、お庭のその他の花にも良い環境を保つことができますよ!
3.バレリアン
特徴
バレリアンは、その甘いバニラの様な良い香りを放つことから、ガーデンヘリオトロープとも呼ばれ、初夏に白やピンクの花を咲かせます。特に、バレリアンの根っこを猫が見つけると、とても興奮します。バレリアンの根っこにはアクチニジンという猫の性的衝動を刺激する物質が含まれているのですが、その作用はキャットニップよりもマイルドです。
育て方
丈夫な多年草で、雑草の中でも種を自分で落として、増殖していきます。 したがって、綺麗に育てようと思えば、周りの雑草を綺麗に刈っておくだけで、勝手に育ってくれますので手間がかかりません。逆に言えばこれ以上増やしたくない時は、種を含んでいる枯れた花は早くとることです。バレリアンを乾燥して保存する場合は、外で乾燥させましょう。というのも乾燥の過程で独特の酸っぱい匂いを放つからです。乾燥させる時は、猫が手にどどくようなところを避けることも忘れないでくださいね。乾燥した根は密閉容器に入れて保存しましょう。
4. レモングラス(オガルカヤ)
特徴
レモングラスの匂いは、びっくりするくらい猫にとっては好きな匂いのようです。ですが、キャットニップやバレリアンのような性的興奮を誘発するような類いの効果は有していません。猫ちゃんが喜ぶだけでなく、レモングラスは私たちも香りづけとして料理に使用することができるので、一石二鳥です!!
育て方
レモングラスは暖かい地域でよく育つ植物で、初夏に植え日当たりの良い暖かい場所で育ててれば秋まで元気に良い香りを放ってくれます。多年草ですが、寒さには非常に弱いので、冬の間は温室などの暖かい場所に置いておくことをお勧めします。
5. キャット・タイム

特徴
これはタイムという名がついてますがタイムではなくジャーマンダー(ニガクサ属植物)と呼ばれる、芳香性のハーブで初夏から秋にかけて咲きます。肥沃な土と十分な日光、そして水はけを管理すればよく育ちます。キャットタイムは猫にいたずらされなければ、60cm程度まで育ちます。多年草でありますが、寒さには弱いので冬の温度が0度を下回るような場合は、家の中など寒さの和らぐ場所に移動させておくことをお勧めします。
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愛猫のために知って欲しい花のあれこれ 〜猫にも優しい花、気をつけたい花〜
ラベンダーに含まれる成分は猫にとって死に至るほどの有毒であるとの記述を見かけたことがあるのですが…
指摘ありがとうございます。ご指摘の通り、ラベンダーの成分が濃縮されたエッセンシャルオイルに関しては、たいへん危険であり、中毒を引き起こす恐れがあります。ただし、植物のラベンダーを植えたり、飾ったりする程度であれば、そこまで気にする必要はないということも言われています(Wag)。猫自体もあまりラベンダーのニオイが好きではないと思います。この記事では、シソ科の説明をしていただけなのですが、かなり誤解を招く記載の仕方だったと思いますので、シソ科ではなく、キャットタイムに記載を修正いたします。お詫び申し上げます。
精油だけではなく、ラベンダーのドライフラワーをベランダで編んだ方の猫ちゃんが急変し亡くなってしまったというお話も聞いたことがあるのでコメントさせていただきました。動物病院での診断がドライフラワー起因であったとのことです。
迅速なご対応ありがとうございます。
返信が遅れてしまい申し訳ございません。エッセンシャルオイルに関わらず、ラベンダーは危険だということなのですね。良い知見をありがとうございます。誤記や誤解を招くような記載がございましたら、今後ともご指摘のほどよろしくお願いいたします。
失礼します、種苗店に勤務していた者ですがキャットタイムの画像がバジルの画像になっているのですが…
木村さま
ご指摘ありがとうございます。明らかにキャットタイムではない植物の画像になっていることを確認いたしました。混乱をさせてしまいたいへん申し訳ございません。
キャットタイムの正しい画像を新たに挿入いたしました。
これからも何かしら不備がございましたら、ご指摘いただけると幸いです。この度は誠にありがとうございました。