バターはパンにつけたり、お魚やお肉を焼いたり、ジャガイモに乗せたりと私たちの生活に非常に馴染みの深い食品です。また、クッキーなどのお菓子類やパン自体にも含まれており、案外バターはいろんなものに使われているので、普段の生活で自分が思っている以上にバターを摂取していると思います。また、それだけ馴染みのある食品だからこそ、猫が人間の食べ物を口にしてしまった時にバターを摂取する確率も高くなります。
今回はそんなバターを猫が食べても大丈夫なのかどうかを紹介していきます。
この記事でわかること
- 少量のバターであれば問題ないが、極力与えない方が良い
- バターは脂質に富み、カロリーが高いため、大量に与えるのは危険である
- バターには毛玉の排泄を促す効果はない
バター
バターは牛乳から分離したクリームを凝固させた乳製品であり、主成分は脂肪です。「高カロリー」というイメージが先行するバターですが、ビタミンAをはじめとした各種ビタミンや栄養素に富んでいます。
猫にバターは良い?
では、猫はバターを食べても良いのでしょうか?
もともとの食生活と違う
猫は真性肉食動物で必要とするのは、肉から得られる「たんぱく質」です。脂肪も必要ないわけではありませんが、大量の脂肪は不要です。
ラクトース
さらに、ご存知の通りバターは乳製品ですから、ラクターゼ(乳に含まれるラクトースを分解するのに必要な酵素)の分泌量の少ない成猫にとっては消化に負担がかかる可能性があります。ただし、バターは純粋な牛乳などと比べるとラクトースの量は少ないので、なんともない個体がいる場合もあります。
高脂肪・高カロリー
そして、一番の問題はバターのカロリーです。脂肪が主成分であるバターはティースプーン1杯でも猫にとってはなかなかのカロリーです。定期的に摂取すれば、確実に肥満へと近づきます。肥満になれば心疾患や糖尿病など様々な疾患のリスクを格段に高めます。そして肥満により体重が増えれば、関節や心肺機能にも負担がかかってきます。
特に、肥満傾向にある猫には絶対に避けたい食品でしょう。
膵炎
脂肪を過剰に摂取した猫は、膵炎を引き起こす傾向にあります。適切に処置しなければ永久的な臓器障害を来たし、最悪の場合致命的になります。猫ちゃんが誤って大量にバターを摂取したことが疑われる場合は、速やかに病院へと連れていきましょう。
まとめ
バターは直ちに猫に悪影響を及ぼすことはありません。しかし、バターを与えることで猫が得られるメリットはほとんどないと言えるでしょう。また、上記したように高カロリーのバターは肥満を助長させるため、定期的に大量に摂取するようなことがあってはいけません。
その他、バターを与えることで、毛玉の排泄を促進することができるなどと言われることもありますが、バターに含まれている成分を考えるとほぼ効果はないでしょう。かぼちゃやサイリウムなどを猫の食事に加える方が一般的です(Dr. Jennifer CoatesーpetMD)。いずれにせよ、毛玉に悩まされているようであれば、自己判断で対処せずに、まずは獣医師に相談することをお勧めします。
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参照サイト
Can Cats Eat Butter? | Pet Consider
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