ビーフジャーキーは皆さんよく召し上がりますか?独特の風味と旨みのあるビーフジャーキーは、比較的長持ちし、手軽に持ち運べるおつまみですよね。多くのスナック菓子には砂糖や炭水化物が含まれている一方で、ビーフジャーキーはかなり炭水化物が低い食品と言っても過言ではないでしょう。
実際、ビーフジャーキーよりも低炭水化物のものを見つけるのは至難の技です。したがって糖質制限をしている人やパレオダイエット*に取組んでいる人達にとても人気が高いのです。
* パレオダイエット: 原始時代(Paleo パレオ)の食生活を基本にした食生活をするダイエット。米や小麦などの穀物と豆類、加工食品は食べない。肉、野菜、ナッツ、たね類、フルーツを調味料はほとんど使わずに調理して食べるダイエット方法。
すなわち「肉中心」の食事をとりたい人にはオススメの食べ物ということになります。ということは、正真正銘の肉食動物である猫ちゃんもビーフジャーキーは食べることができる、というかむしろ健康に良いのではないのか?と思う人も多いかもしれません。
私たちが、普段食べているスナック菓子といえばクッキーやポテトチップスなどが一般的ですが、これらには多くの炭水化物が含まれているため、猫ちゃんとシェアすることはできません。今回はビーフジャーキーが猫ちゃんとシェアできるお手軽おやつなのかどうかを見ていきたいと思います!
この記事でわかること
- 猫にビーフジャーキーを与える量はかなり少なめに!
- 定期的に猫にビーフジャーキーを与えるのは危険!
- ビーフジャーキーは塩分濃度が高く、余計な味付けが付いている
- どうしても猫にビーフジャーキーを与えたい場合は猫用のビーフジャーキーにすること
ビーフジャーキーのメリット
クッキーやチョコレート、クラッカーなどのお菓子を与えるよりも、ビーフジャーキーを与えるほうが猫の健康に良いことは確かです。
ビーフジャーキーの材料のほとんどは乾燥された牛肉ですから、つまり肉なわけです。猫はもともと肉食動物であり、肉由来の食べ物を消化するように体ができているので、猫の体に合っていると言えます。加えて、 牛肉は多くのアミノ酸を含んでおり、猫が好きなうま味成分も豊富です。きっと、多くの猫がビーフジャーキーを好むと思います。
しかし、だからといって飼い主が食べているビーフジャーキーを猫に与えても良いということにはなりません!
ビーフジャーキーのデメリット
高い塩分含有量
このようにビーフジャーキーは一見猫の健康に良さそうですが、ビーフジャーキーを日常的に食べさせてはいけません。一番の問題は、使われている大量の塩です。あまり感じないかもしれませんが、ビーフジャーキーにはふんだんに塩が使われています。私たち人間にはうま味を引き出してくれるちょうど良い塩梅かもしれませんが、猫にとっては過剰であり有害になります。
水分摂取量に注意
ジャーキーをある程度の量食べると、猫は喉の渇きを訴え、軽い脱水症状のような症状を呈するかもしれません。猫に積極的に水を飲ませるのは難しい、つまりこちらで水分コントロールがしにくいために塩分が高いものを与えると、そのあとが大変です。
ビーフジャーキーを与えたあとは、猫がしっかり水を摂取しているかを確認しましょう。いつもと同じくらいの水分摂取量では、体内が塩分過多になっていることが予測されます。
食塩中毒
過剰な量の塩分摂取は食塩中毒もしくは高ナトリウム血症と呼ばれる状態を引き起こし、これはしばしば致命的となります。食塩中毒の症状は、下痢や嘔吐、過度の口渇、四肢の浮腫、食欲減退、ふらつき、振戦、発作などが挙げられます。これらの症状が見られた際には、速やかに点滴による水分補給が必要であり、動物病院に助けを求める必要があります。
自分でなんとかしようとせずに、速やかに病院に連れて行かなければ猫が命を落とすことになります。また、命は取り留めても、臓器に不可逆的(永久的)な障害を負わせてしまうこともあります。
味付け
ビーフジャーキーだけに限りませんが、どんな風味づけが使われているかについても注意した方が良いですね。特に注意したいフレーバーは、ニンニクパウダーとオニオンパウダーです。
これらに関しては、たとえ摂取した量が少量であっても赤血球に障害を引き起こし、その結果ハインツ小体貧血と呼ばれる症状が引き起こされます。症状としては、筋の減弱、高熱、食欲減退、 皮膚や口唇、歯茎などの変色、黒色尿などが挙げられます。これらの症状に関してもすぐに獣医師の助けが必要なので、速やかに動物病院に連れて行きましょう。
猫用ビーフジャーキー
ビーフジャーキーを与えたいのであれば、ペットショップやホームセンターで売られている猫用のビーフジャーキーにしておきましょう。猫用に作られたビーフジャーキーは塩分控えめであり、かつ添加物も使用されていないことがほとんどです。小さなペットショップで見かけないかもしれませんが、大型のペットショップやホームセンター、ネットショップには置いてあることがありますので、チェックしてみてください。
まとめ
実は猫にビーフジャーキーをあげることについてはいくらか議論があります。少しなら良いという専門家もいれば、絶対にダメという専門家もいます。しかしながら、述べてきた様に確実に言えるのは定期的に猫にビーフジャーキーを与えない方がよいということでしょう。
その他のスナックと比べると確かにビーフジャーキーは砂糖や炭水化物が多く含まれていませんが、大量の塩や保存料が使われ、猫に有害なフレーバーなどが使われていることもしばしばです。ほんのひとかけらくらいを猫に与える分には問題ないかもしれませんが、毎日それも大量にあげてしまうと猫の健康を害することになるでしょう。
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