スクーカムはふわふわのカールした被毛を持つ、短足の猫です。マンチカンとラパーマ(レックス系統)を交配させることで誕生しました。どうしても、同じレックス系統の血とマンチカンの血を引いているラムキンと被りますが、顔の形などは明らかに異なります。
その見た目より、猫界の Shirley Temple シャーリー・テンプルとも呼ばれています。ラムキンと同様、かなり珍しい猫種です。もちろん、芸能人で飼っている方はいません。
スクーカムの特徴
特徴が一定ではない
スクーカムは中くらいの大きさをしており、ラムキンよりも少し大きいでしょう。頭部は少し丸みを帯びており、中くらいのマズルをしています。目はくるみのような形をしており、大きさは中~大です。目の色と被毛の色は様々なパターンがありますが、海外のブリーダーの話によると、今後スクーカムが発展していく上で、ある程度統一していくようです。
ふわふわ
スクーカムのカールしている被毛は軽くふわふわしており、長毛種ではすぐに地肌に触れることができます。もちろん、ヒゲや眉毛もカールしています。
後ろ足が前足よりも少し長く、可愛らしい見た目と裏腹に意外と筋骨隆々な体をしています。
スクーカムの性格
探索好き
好奇心の強い、自信家であるため、いろいろな場所を探索します。そのため、好ましくない場所には入らないようにする対策が必要です。
遊び好き
遊ぶことは大好きであり、短足であることを忘れさせてくれます。マッチョな体をしているため、凄い勢いで走り回ることができ、短足ということを忘れてしまいそうになります。一般の猫と同様、動くものなどは大好きなため、羽や猫じゃらしなどで遊んであげましょう。
賢い
高いところも好きなため、よく登ります。短足ではあるものの、賢いため様々な方法で高いところに登っていき、飼い主を楽しませてくれます。
スクーカムの社交性
スクーカムは外向的な性格をしており、誰にでも愛想が良いです。もちろん、子供、高齢者、犬、その他のペットともうまくやっていくことができます。
スクーカムのお手入れ / 飼いやすさ
抜け毛は少ない
スクーカムはレックス系統(コーニッシュレックス、デボンレックス、セルカークレックスなど)の血を受け継いでいるため、抜け毛が比較的少ないと言われています。短毛種であれば、週1~2回のブラッシングとコーミングで十分です。長毛種では毎日ブラッシングとコーミングを行うことが好ましいです。ブラッシングの後には手ぐしでカールの程度を整えてあげましょう。
運動量と鳴き声
鳴き声に関しては普通であり、個体差を加味する必要があります。
運動量は普通ですが、遊ぶことが大好きであるため、毎日2回以上は軽く遊んであげましょう。しっかりと遊ぶ(ハァハァと言うまで遊ばせる)必要はありません。
スクーカムの罹りやすい病気
スクーカムは一般的に健康体であり、罹りやすい病気などはありません。
親種であるラパーマはたいへん健康であるため特に問題はありませんが、マンチカンが罹りやすい病気には注意が必要です。
Score スクーカム
Scoreの点数が高いほど、初心者でも飼いやすいということを示しています。
- 抜け毛:換毛期を除けば抜け毛は少ない方です。
- 鳴き声:普通ぐらいです。
- 社交性:他の猫、動物、子供、高齢者、何とでも仲良くできます。
- 運動量:運動量は普通で、遊ぶのが好きです。そのため毎日2回は遊びましょう。
- お手入れ:換毛期を除けば週1~2回のブラッシングとコーミングが必要です。長毛種は毎日ブラッシングとコーミングをしましょう。
- 健康:健康体ですが、歴史が浅く、罹りやすい病気は判明していません。マンチカンが罹りやすい病気には気を付けましょう。
- 知能:賢い。
注意事項:上記のスコアは、スクーカムという猫種自体を評価したものではありません。あくまでも「飼いやすさ」に注目して、点数化したものです。また、全てのスクーカムにこのような評価が当てはまるものではありません。個体差があることを忘れないで下さい。
スクーカムの歴史
1990年代
スクーカムは、1990年代にアメリカのブリーダー Roy Galusha がマンチカンとラパーマを交配させることで誕生させました。その後、すぐにアメリカやイギリス、ニュージーランド、アーストラリアなどのブリーダーが育成プログラムに参加し、スクーカムの発展に協力しました。
当初の名前はLeMerm
初代のスクーカムはRoy曰く偶然の結果として誕生しました。多くの文献では意図的に交配させたとありますが、Roy本人のインタビューでは初代のスクーカムは偶然の産物だと語っています。誕生当初の名前は LePermのPをマンチカンのMに変えた LeMerm ラマーマでした(Picture of Cat参照)。
スクーカムへの名称変更

猫種として登録する際に、もう少ししっかりとした名前をつけようとしました。Roy の奥さんはアメリカのインディアン、チェロキー族の血を受け継いでいたため、チェロキー語で良い名前を探していました。しかし、チェロキー語では良い言葉が見つかりませんでした。
結果として、他のインディアンであるチヌーク族の言語、チヌーク語から Skookum スクーカムをとってきました。その直訳は「とても凄い」という意味ですが、その言葉の中には健康であり、良い魂を持っているというインディアンならではの意味も含まれています。
しかし、Skookumという言葉はビックフット(UMA)のような恐ろしいモンスターを指すことがあるため、The International Cat Association; TICAへの猫種登録申請の際に、TICAが反対しました。ちなみに、モンスターを示すSkookum と猫のスクーカムでは発音が異なるようです。
シャーリー・テンプル・キャット
スクーカムという猫種を宣伝する上で Shirley Temple Cat シャーリー・テンプル・キャットという愛称も使われました。シャーリー・テンプルは子役として活躍した女優であり、髪の毛もカールしており、スクーカムのイメージと同じであるため、その愛称が使用されました。
TICAには実験種として認められています。
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