チーターではなく、チートーという名前の猫種がいます。日本では販売されていないものの、その名は意外と知れ渡っています。おそらく、ベンガルやトイガー、サバンナ、サファリなどのワイルドな見た目の猫を好きな方が多いからだと思います。
チートーの特徴
まずはチートーがどんな見た目の猫種なのかを以下の動画で確認し、イメージを掴んでください。
チートーの血統
チートーはベンガルとオシキャトを掛け合わせた猫種です。ベンガルはイエネコとベンガルヤマネコを交配した猫種であり、オシキャットはシャム猫とアビシニアン、そしてアメリカン・ショートヘアの血が混ざっています。そのため、チートーにはヤマネコの血統が入っているものの、その影響は限定的なものであると言えます。
ベンガルとイエネコを交配しただけなのですが、それらの猫種よりも大柄で、オス猫で7kg~10kg、メス猫で ~7kgと言われています。一部のブリーダーはライガー(ライオンとトラを交配したネコ科動物)と同じような原理ではないかと考えています。
チートーの体型と歩容
チートーは、しなやかな体つきをしており、筋肉質です。そして、後ろ足が前足よりも長いという特徴があります。
チートーの歩き方はオシキャットと同様に特徴的であり、姿勢を低くした状態で足音を立てずに歩きます。
チートーの被毛
被毛は短く、太いが柔らかく、滑らかで艶があります。スポット柄やマーブル柄の模様のバリエーションが存在しています。スポット柄のチートーの場合では茶色、シルバー、シナモン、白などの色の被毛が存在しています。マーブル柄のチートーでは、茶色、ブルー、白などの色の被毛のバリエーションが存在しています。
それらの被毛に加えて、大きな目と耳を持つことで、よりワイルドな見た目が実現されています。
チートーの性格
野生的な見た目にもかかわらず、チートーはラップ・キャット(飼い主の膝の上などにのってくつろぐ猫)と言うことができます。飼い主に対して愛情深く、従順であり、とても賢いため飼いやすい猫種ということができます。
チートーはスレンダーで筋肉質であるため、その運動量は多く、活動的な猫種になります。そのため、チートーを飼う際にはその運動量を維持できるように十分に遊んであげることが重要です。ただ、意外にもジャンプ力はそこまで高くないようです。
また、チートーはベンガルの血が混ざっているために、よく鳴く可能性があります。そして、さらにチートーの賢さも相まって、鳴き声で飼い主の注意をひけることを学習した際にはさらに鳴くようになります。
チートーの社会性
チートーは老若男女問わず誰とでもうまくやっていける猫種になります。もちろん、犬やその他の猫ともうまくやっていけます。オーストラリアのブリーダーのサイトなどを覗いてみると、犬の上に乗ったり、犬と一緒に遊んでいる写真などが掲載されています。
さらに、驚くことにチートーのオス猫は母性本能が強いようで、子猫や若い猫に対して世話を行い、常に優しく、攻撃的になることはほとんどありません。
飼い主のことが大好きであるため、飼い主の注意をひくために、その賢い頭を使ってあらゆる手段を尽くすのもチートーの可愛いところになります。ただ、それゆえに飼い主が望まないような行動を学習する可能性は十分にあります。
チートーの飼いやすさ
一般的な短毛種と同じく、それほど抜け毛が多くはありません。グルーミングも週に数回程度で十分です。
マンション住まいの方などでは鳴き声がすこし気になるとは思いますが、飼い主が鳴き声に対して反応しない場合には幾分かはマシになると思います。また、賢いのでクリッカートレーニングなどを用いればすぐに鳴き止むことを学習すると思います。
オシキャットと同様、賢い猫種であるため、様々なトリックを覚えることも可能であり、しつけも簡単だと言えます。
運動量が多いため、毎日遊ぶことが必要になります。散歩も好きなため、散歩をすることで手っ取り早く運動量を消費をすることができます(それでも一緒に遊ぶ必要はあります)。
チートーがかかりやすい病気
歴史が浅く、そこまでかかりやすい病気について明らかになっているわけではありません。しかし、一部の個体では膝蓋骨脱臼が起こりやすいようです。これは先天的に大腿骨の膝蓋面が浅いために、膝蓋骨が左右に動いてしまうために起こります。この病気は常染色体劣性遺伝と考えられているため、ブリーダーが慎重に交配することで予防することが可能です。
チートーの歴史
2001年
チートーはアメリカのWind Haven Exotics キャッテリーに所属しているCarol Drymon が、野生的な見た目でありながら、ヤマネコの血を極力排除したイエネコを作ろうとしてプロジェクトが開始しました。
2003年
初めてのチートーの子猫が誕生しました。
2004年
United Feline Organizationにて正式な猫種として登録されました。
現在
The International Cat Association; TICAでは実験種として登録されています。歴史は浅いものの、徐々にブリーダーの数も増加してきており、今ではアメリカだけでなくニュージーランドやオーストラリアなどにもブリーダーがいます。
参照サイト
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